「ぜんぶつまんなくていい」 「その話を終わらせなくていいよ」
「声が聞きたいんだ」

世界も他人もないわたししかない空間がずっとずっとかなしくなくて平気平気
前置き、置きっぱなしにズカズカはいりこんでくるきみは
ちょっとすごいし記憶にのこって死んだ瞬間さいごまで機能する聴覚そのものだ

朝が青くて夕が青くてそれで泣きじゃくる男がつくった救いのない未来の音楽を
アメリカ人がミキシングしている

コード進行と空間の中にいるから「お酒はあとでね」とほほえんだ
「ぼくの耳だけなんだ」「勉強じゃないよ」

をたぐった言葉をきみへのお手紙にしたいけどこわいからポエムだよ

きれいにみえる光の下のやわらかいものに指をつっこむ
モザイクのむこうにいつかわたしがいるかもなの
ミッキーマウスのあかるさでその言葉さけてもっとひどいこと言ってみるね、
朝方目が覚めたら、いなかった
思い出の夢をみる夢

毎日小指のつめみたいに赤ちゃんの産毛みたいにこわいね
自分でもわかんないかなしい顔気づかれるのさけたい
わらってるのに眉間のしわなおんなくて、あと何日、告知されたら、
あかるくやれるんだろうか

「殺す」と「怒る」の漢字って似てるね
殺したら怒られる
怒られるのは嫌い

25さいまでは死ぬかもしれないから気にしている
70さいからも死ぬかもしれないから気にしている

「生まれた記憶が
 へその緒の絆(リンク)が
 夜を照らし道を塞いでも
 何十年前つけられたお名前
 その意味さえ変えてしまうまで」※

おんなじ音楽が好きなのに自分以外ばかり傷つける人間のCDはぜんぶ音飛びすればいい
今日とおくの国がゆれたから、明日の朝、海が津波を起こす

やすらいでパソコンがない部屋にいれば
通知センターを解除すれば
ばあちゃん死んだってすぐには気づかない
やすらぎの中に予感がない

いつのまにかアメリカ人はなるままにアコギをピックなしで弾いている

ナイフとフォークで食べたい料理にお箸しかないけど
お箸で食べたい料理にナイフとフォークしかないけど

生きてくから
「Keep searching for the future」※
やめないから
「Keep searching for the future」※

男女交際はいつか終わるけど、友だちはずっとつづくんだと、
あのカーブをまがるみたいに人生を肯定したい。

その先に海がひかる、
その先に海がひかる。


※QQIQ「MOTHER」作詞:橋爪裕 より引用