カマコちゃんに会ったのは朗読のイベントで数回。たぶん他の人よりすくない。連絡先も交換していない。いつだったか池袋で行われていた大島健夫さん主催のオープンマイクイベント「ポエトライ」で、後ろのカウンター近くの席でカマコちゃんが隣に座ってた感じを思い出してる。
大島さんも言ってたけどカマコちゃんはやさしかったな。やさしくておもしろかった。

2年くらい前、あしゅりんさんからカマコちゃんが闘病中であると聞いた。ブログは更新していると聞いた。ある日、自分が好きだったので「ともちゃん9さい」で画像検索した。なぜかポエトライで朗読するカマコちゃんもヒットした。気になってリンクをたどったら、カマコちゃんのブログがあった。
この日が隣に座った日かもしれないなあと思った。

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無職で評判のともちゃん9さいだがこのころはバイトをしていたので疲れている様子。

それからカマコちゃんのブログの読者だった。iPhoneのサファリのブックマークに入れてときどき読んでいた。朗読のイベントでときどき会う人よりブログの人という印象のほうが強いくらいだ。

「平昌オリンピックまではと思ってたのだがなあ」
という一文を見たとき、動揺した。本人がそう感じるんだからそうなんだと思った。

そしてあしゅりんさんが「カマコがみんなに会いたがっています。」とツイートしたのを見た。

わたしは母方のじいちゃんをがんで亡くしている。じいちゃんのお見舞いにいったらやせ細っていてわたしはそれがとてもこわかった。じいちゃんがわたしに向けて手を差し出したとき、わたしはその手をにぎることができなかった。4歳くらいだからしょうがないんだけど、後悔してるし、それと関係あるのかわからないけど手をつなぐとかにぎるとかがずっと苦手だった。
カマコちゃんに会ったら、わたしはわたしの感情がコントロールできなくなって泣き出してしまいそうで、それが彼女に失礼ではないかと思った。
だから阿部義晴「欲望」を歌ってすこし泣いたりして感情を整理した。あしゅりんさんにDMしたら、明日会えるって教えてもらってクリスマスイブにカマコちゃんに会えた。

彼女が先に帰る友だちの手をにぎって話す姿がめちゃくちゃパワフルで、光としか言いようがなかった。みんな泣いていた。泣いてよかったのかあ!と思った。
カマコちゃんと友だちのなおちゃんのことを八和詩めぐむちゃんが即興でうたった時間は3人の秘密だ。
わたしはあしゅりんさんと待合室で待っていた。あしゅりんさんはこの時間を「静謐(せいひつ)」と呼んだ。わたしは漢字がわからないのでiPhoneで検索したらいちばん上に出てきたウィキペディアを数行読んで「…箱?」と口に出した。それは「聖櫃(せいひつ)」のウィキペディアだった。
カマコちゃんの前で、「あまこえにと」を朗読した。静かに朗読した。

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カマコちゃんとハグしたときわたしのタートルネックの白をほめてくれた。
ご両親ともお会いして、お母さんと手をにぎってご挨拶したのにお母さん泣いてたのにわたしは感情がおっつかなくて泣けなくて、すごく心残りなので、明日は泣きたいです。